株式会社TOWING、農林水産省およびブラジル政府が推進する
「ブラジル劣化牧野回復モデル実証調査」に参画
株式会社TOWING(代表取締役CEO:西田 宏平、以下「TOWING」)は、農林水産省が中心となり、ブラジル政府と連携して推進する「ブラジル劣化牧野回復モデル実証調査」に参画します。
この調査は、ブラジル国内のモデルファームで日本企業が有する土壌改良材やバイオスティミュラントを活用して劣化牧野の回復に取り組むもので、これにより、新たな森林伐採を行わない、農業の生産性の向上と持続可能性の確保の両立を目指します。
1、背景
ブラジルでは、生産性の低下により放棄された牧草地や耕作地、森林伐採後の放棄地が活用されないまま新たな農地開墾が進められることが深刻な問題となっており、劣化した牧野を再生させる技術が求められています。
ブラジル政府はこの問題解決に取り組み、2023年には新たな森林伐採を行うことなく、劣化した牧野を再活用し、農林牧畜生産の拡大を目指す大統領令を発表しました。
TOWINGは、独自の微生物技術と地域の未利用バイオマスを活用した『高機能バイオ炭』による土壌改良効果の再現性を、ブラジルの劣化牧野に対して検証し、実証栽培の可能性を検討してまいりました。
その結果、持続可能な農業への転換に向けて、大規模な炭素貯留や有機肥料の最大活用の観点から、高機能バイオ炭の普及可能性が高いことを確認しました。
これらの取り組みは、2022年に独立行政法人国際協力機構(JICA)の中南米・カリブ地域の開発課題解決に向けた事業展開支援に採択され、2023年にはGovernmentコースに採択。2024年には追加支援が決定しています。
2、概要
TOWINGは、地域の未利用バイオマスを炭化したバイオ炭に、土壌由来の微生物群を効率的に選別・培養する独自技術を用いた高機能バイオ炭『宙炭(そらたん)』を活用し、ブラジルの劣化土壌の課題に対する持続可能な解決策を提供します。劣化した土壌の生物性・化学性・物理性を総合的に改良し、同時に農場への炭素貯留を実現することで、劣化牧野問題の解決と二酸化炭素の排出削減を目指します。
(実証サイト)
1 ブラジル南東部のセラード地域で劣化牧野を有している日系企業の圃場
2 ブラジル北部のアグロフォレストリー生産地帯で熱帯地域特有の土壌劣化が課題となっている日系農協が有している圃場
3、ブラジルにおける連携企業の募集
TOWINGの高機能バイオ炭事業は、未利用バイオマスの活用から大規模農地への適用、さらにはバイオ炭プラント施設への投資まで、幅広い事業機会を有しています。ブラジルでの事業展開にあたり、これらの分野でご協力いただける企業様はぜひお問合せください。お問い合わせフォーム
4、株式会社TOWINGについて
「サステナブルな次世代農業を起点とする超循環社会を実現する」をミッションに掲げる、2020年2月創業の名古屋大学発インパクトスタートアップです。地域の未利用バイオマスの炭化物に同社が保有する土壌由来の微生物群を効率的に選別・培養する技術を用いて実現した農業資材である高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」を開発・販売しています。
宙炭を農地に施用すると、作物の品質や収穫量の向上、温室効果ガス排出量削減や、資源循環の促進などが可能です。農林水産省みどりの食料システム法基盤確立認定事業者であり、2022年度「STI for SDGs」アワード 文部科学大臣賞など受賞多数。